フリンカジャーナル

JOURNAL

事実から始める寄り添い――“安心できる問いかけ”の力

Web制作に携わるようになってから、「聞き方ひとつで対話の深さは変わる」と強く感じています。
私が大切にしているのは、難しい問いを投げかけることではなく、事実を丁寧に確認していくこと。
あるファシリテーションの考え方からもヒントを得て、今の自分のスタイルにつながっています。

消防士時代の学び

私は長年、消防士として勤務していました。
火災現場や救急現場では、一刻を争う状況の中で「正確な情報」を把握しなければなりません。
そのとき役立ったのは、「なぜ?」「どうして?」という抽象的な問いではなく、具体的な事実確認でした。

「いつ発生しましたか?」
「どこで起きていますか?」
「誰が、どのような状態ですか?」

このような質問を積み重ねることで、相手も混乱の中から少しずつ冷静さを取り戻し、必要な情報を伝えてくれるようになります。
私自身も「問いは相手を困らせることもある。だからこそ、安心して答えられる問いを心がけるべきだ」と肌で学びました。

Web制作の現場で

この姿勢は、今のWeb制作におけるヒアリングでも同じです。
お客様は「サイトを作りたい」と言いますが、その背景には様々な想いが隠れています。

あるカフェオーナーさんとのやり取りを例に挙げます。
最初は「集客を増やしたい」というシンプルな要望でした。
しかし「どんなお客様に来てほしいですか?」「いつからそう感じていますか?」と事実確認を重ねると、次第に本音が見えてきました。
本当に望んでいたのは「今の常連さんに安心して長く通ってもらいたい」という気持ちだったのです。

この気づきをもとに、私たちは「新規集客」ではなく「安心感の演出」を中心にデザインを設計しました。
温かみのある写真を多く使い、予約や問い合わせの流れをシンプルに。
結果として、新規客にもリピーターにも「分かりやすい」「安心できる」と好評をいただけました。

問いの持つ力

「問い方によっては相手を困らせてしまうこともある。だからこそ、安心して考えを広げてもらえるような問いを意識する。」
この姿勢は、私の中で普遍的な指針になっています。

ヒアリングは、お客様を“試す”場ではありません。
一緒に言葉を整理し、課題の輪郭を見つけていくための伴走の時間です。
だから私は、具体的で答えやすい問いを重ねるようにしています。

これからに向けて

Webの世界は技術もデザインも日々進化します。
けれど、どんなにトレンドが変わっても「人の想いをどう形にするか」という本質は変わりません。
そのために必要なのは、寄り添って耳を傾ける姿勢だと信じています。

私はこれからも、事実確認から始まる対話を大切にし、お客様が安心して本音を語れる場をつくっていきたい。
そこから生まれた気づきを、確かな形にして届けていく。
それが、私のWeb制作者としてのスタンスです。

まずは、あなたの想いを聞かせてください。

言葉にならない価値”も

心の中のビジョン”も

私たちが形にします。